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[今回の作品]

 アトリエ・ワンは、世界中の展覧会に参加しているが、そこでつくった作品全てを、「マイクロ・パブリック・スペース」という名前(考え方)で捉えている。今回は美術館の前庭に、《まちあわせ》と題したインスタレーションを制作。
 モチーフは動物、素材は竹、機能は東屋(あずまや)である。いつもは、野外彫刻の展示スペースなのか、入ってよい場所なのか、よくわからない場所なのだけれど、《まちあわせ》によって場所全体がリ・デザインされることで、いろいろな「振る舞い」が自然に生まれてくるのではないかと期待している。

[プロフィール]

アトリエ・ワン 塚本由晴と貝島桃代による建築事務所がアトリエ・ワンである。「ワン」は犬の鳴き声。だから英語による表記は、Atelier Bow-Wow となる。そんな洒落っ気を持っている彼らは、住宅を、小さな存在としては捉えていない。むしろ、東京という都市の中では、住宅のような「粒」のレベルで更新していくことの方が、リアルな変容をもたらすと考えているように見える。
 そうした考え方を可能にしているのは、東京を中心にした徹底したリサーチと観察と分析であり、その成果は、今や世界的に有名となった『メイド・イン・トーキョー』などの著作に結実している。

[略歴]

 塚本由晴 1965年生まれ。87年東京工業大学工学部建築学科卒業。87-88年パリ建築大学ベルヴィル校(U.P.8)にて学ぶ。92年貝島桃代とアトリエ・ワンを設立、94年東京工業大学大学院博士課程修了。ハーバード大学大学院客員教授、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)客員教授などを歴任。2000年より東京工業大学大学院准教授。

[略歴]

 貝島桃代 1969年生まれ。91年日本女子大学住居学科卒業。92年塚本由晴とアトリエ・ワン設立。94年東京工業大学大学院修士課程修了、96-97年スイス連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)奨学生、2000年東京工業大学大学院博士課程修了。筑波大学講師、ハーバード大学大学院客員教授、ETHZ客員教授などを歴任。09年より筑波大学准教授。

[主な作品(2003年以降)]

 「ガエ・ハウス」(2003)、「ホワイトリムジン屋台」(2003、第3回越後妻有アートトリエンナーレ)、「花みどり文化センター」(2005)、「ハウス&アトリエ・ワン」(2005)、「マド・ビル」(2006)、「ポニー・ガーデン」(2008)、「まちやゲストハウス」(2008)、「マウンテン・ハウス」(2009)、「リンツ・スーパーブランチ」(2009)、「フォー・ボックス・ギャラリー」(2009)など多数。


《ホワイトリムジン屋台》(「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」) 
2003年 
写真:アトリエ・ワン 
(C)Atelier Bow-Wow


《ライフ・トンネル》(「Psycho Building」展、ヘイワード・ギャラリー/ロンドン) 
2008年 
写真:アトリエ・ワン 
(C)Atelier Bow-Wow

 

《リンツ・スーパー・ブランチ》(「Hoehenrausch」展、OK現代美術センター/リンツ) 
2009年 
写真:アトリエ・ワン 
(C)Atelier Bow-Wow

 


[主な著作]


現代建築家コンセプト・シリーズ5 アトリエ・ワン―空間の響き/響きの空間
 『メイド・イン・トーキョー』(共著、鹿島出版会、2001)、塚本由晴『ちいさな家の「気づき」』(王国社、2003)、『アトリエ・ワン・フロム・ポスト・バブル・シティ』(INAX 出版、2006)、『図解アトリエ・ワン』(TOTO出版、2007)、『現代建築家コンセプト・シリーズ5 アトリエ・ワン―空間の響き/響きの空間』(INAX出版、2009)など多数。



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