top pageothers>09.06_Vol02













 恒例となったのか。永田町周辺で何か動きがあると、週明けの月曜日には、テレビ局などメディアが週末に行った世論調査の結果を公表する。

 6月15日、月曜日。鳩山総務長官の事実上の更迭、民主党が推薦した31歳の千葉市長の誕生、そして麻生内閣の支持率は更に急落した。

 報道によると、「麻生おろし」のマグマはたまり続けており、このまま支持低迷が続くと、都議選前に、解散総選挙を打つべきだとの声も上がりそうだとのことだ。状況がどんどんと悪くなるだけならば、もうやけっぱちで、早く総選挙をした方が有利だとの観測かららしい。

 そんな政権与党の危機感を現す事態が起こっている。先日、政権与党の一角を担う政党を支持する宗教団体から地区の担当者が訪ねてきた。編集部員は宗教をもっていないが、一時、同居していた義母記が熱心な信者だった。国政選挙だけでなく、区議選でも、その担当者は、足腰が弱った義母と連れだって投票に行くのが恒例だった。すでに義母が亡くなってから4年がたった。それにも関わらず、義母の故郷の銘品をもって訪ねてきた。勿論、決して「選挙」の話しはしない。阿吽の何とかを期待しての訪問だ。

 夕方、ある企画書を仕上げていると、玄関のチャイムがなった。インターフォンでも名乗らない。ドアから除くと初老の男性が立っていた。とりあえずドアを開けると、この地区から立候補予定の、もう一方の政権与党の候補者の関係者だった。彼も「よろしくお願いします」としか語らず、立候補予定者の名刺を置いていった。

 これこそ、小沢一郎氏が唱える「どぶ板選挙」なのだろうか。いずれにしろ、この場所に30年近く住んでいるが、こんなことはなかった。

 麻生首相は都議選がターニングポインだと考え、全候補の応援に廻っている。 麻生首相が解散権は自らのものだと、どんなにいいはろうと、その手は縛られてしまったのではないか。そして、すでに末端では、彼の思惑を無視するように、動き出しているのではないか。

 民主党も問題を抱えているが。まずは政権交代させてみようとの世論が過半を超えている。哀しいかな、市井としての選択は、「ベターとまでもいえなくとも、最悪でない方」だからだ。
 このままいけば政権交代は起こるのではないか。ひとつ課題があるとすると、彼らが「どぶ板」からはほど遠く、少しばかり浮き足だっていることくらいだ。それほど、政権与党は焦っている。

[2009.06.15]

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