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監督・プロデューサー:リチャード・アッテンボロー
脚本:ピーター・ウッドワード
キャスト:シャーリー・マクレーン、クリストファー・プラマー、ミーシャ・バートン、ピート・ポスルスウェイト、ブレンダ・フリッカー、ネーヴ・キャンベル、グレゴリー・スミス、スティーヴン・アメルほか
2008年7月 テアトルタイムズスクエアほかロードショー
公式サイト:あの日の指輪を待つ君へ

 
アカデミー賞に輝くスタッフ・キャストが送る半世紀、ニ大陸を結ぶ実話から生まれた 感動のラブストーリー。「ガンジー」でアカデミー賞に輝いた巨匠リチャード・アッテンボロー監督最新作。

 アイルランドの丘で発見された指輪。50年間眠り続けた愛の秘密が今、目覚める。愛する人を失って以来、心を閉ざして生きてきたアメリカ人女性エセル・アンの元に、 突然遠く離れたアイルランドから報せが届く。彼女の名前が刻まれた指輪が発見されたと。 そのとき、エセルは決意する。50年前に封印した運命の愛に向き合うことを。2つの時代、2つの邦を結ぶ壮大な愛の旅が始まった。エセルを演じるのは「愛と追憶の日々」でアカデミー賞を受賞した名女優シャーリー・マクレーン。


なぜ、クィンランはテディの指輪を捜していたのか? 
テディの死にまつわる、エセルが知らない事実とは?
今、過去と向き合う勇気が、エセルを輝かしい未来へ導こうとしていた。
すべては、名前が刻まれた一つの指輪から始まった。

 1991年、アメリカ。ミシガン州ブラナガンに暮らすエセル・アン(シャーリー・マクレーン)のもとに突然、遠く離れた国アイルランドからの国際電話が入る。ジミーと名乗る青年(マーティン・マッキャン)が、ベルファストの丘で、エセルの名前が刻まれた金の指輪を発見したというのだ。「送りますか?」というジミーの申し出を、なぜか冷たく断るエセル。指輪にはもう一つ「テディ」という名前が刻まれていた。

一人娘も知らないエセルの過去、固く口を閉ざす親友。

 エセルは、長年連れ添った夫チャックを亡くしたばかりだったが、夫の死を淡々と受け止めていた。そんなエセルに不満をぶつける一人娘のマリー(ネーヴ・キャンベル)に、エセルは「私の人生は21歳で終わったのよ。今さら何を嘆くの?」と言い放つ。ショックを受けたマリーは、両親の親友であるジャック(クリストファー・プラマー)に、いったい何があったのか問いただすが、ジャックは悲しげな瞳で「過去を掘り返すな」と忠告するだけだった。

1941年、アメリカ。運命の出逢いと美しい友情があった。

 50年前、若き日のエセル(ミーシャ・バートン)は幸せの絶頂にいた。遂に運命の人とめぐり逢ったのだ。航空学校に通うために、田舎からこの町にやって来たテディ(スティーヴン・アメル)だ。一点の曇りもない、ピュアで爽やかな彼の笑顔は、エセルの心の太陽だった。優しくて真面目なチャック(デヴィッド・アルペイ)と、恋愛に不自由したことのない遊び人だが魅力的なジャック(グレゴリー・スミス)は、二人の恋を応援した。彼らもまた、町で1番美しいエセルに密かに恋していたが、テディとの友情を失いたくなかったのだ。

一つだけの指輪で永遠の愛を誓った、秘密の結婚式。

 燃え上がる二人の恋を阻むものが、一つだけあった。戦争だ。爆撃機に搭乗する日を目前にしたテディは、エセルのために自らの手で建てた家にジャックとチャックを招き、ある特別な約束を願い出る。もし自分が戦死したら、どちらかにエセルの面倒を見てほしいというのだ。ジャックはエセルへの日々募る愛を隠して、自分は恋多き男だからと辞退、チャックが複雑な想いで約束を交わす。

 それから数日後、エセルとテディは教会で結婚式を挙げる。出席者はジャックとチャックだけ、神父はまだ資格のない見習い、結婚指輪はただ一つ。テディにもらった指輪にエセルが二人の名前を彫ったものだ。神の前で永遠の愛を誓ったテディは、指輪を胸に戦地へ旅立った。

壁の中に"封印"された、愛の思い出。

 いつも戦争は、大切なものを奪っていく。テディの乗った爆撃機は、ベルファスト上空から悪天候のため丘へ墜落。遺体は発見されず、戦死の報を受けても、エセルは諦められない。やがて帰還したチャックとジャックは、エセルに頼まれて、テディがエセルに遺した家の壁の中に、彼の写真と遺品を "封印"する。テディの死を認めず、悲しみに蓋をしたエセルは以来、泣くことも心の底から喜ぶこともできず、ただ淡々と生きてきたのだ。

 そして今、遂にエセルは封印を解く。決意のきっかけは、ジミーがアイルランドから届けに来た指輪だ。エセルの頼みで壁を壊したジャックもまた、テディとの約束を果たすために封印した、エセルへの愛に向き合うのだった。

過去に決着をつけるため、アイルランドへ。

 なぜ、ジミーが指輪を掘り出したのか? ジミーには、エセルたちに繋がる本人も知らない縁があった。彼の祖母エレノア(ブレンダ・フリッカー)は50年前、この地に派遣された米軍の男たちと毎夜ダンスに興じていた。その中にはジャックの姿もあった。

 そして、エレノアの旧い知り合いで、元消防士のクィンラン(ピート・ポスルスウェイト)は、丘に米軍の爆撃機が墜落して以来ずっと、掘り起こし作業を続けている。好奇心に駆られたジミーが半ば強引に参加、すぐに発見したこの指輪こそ、どうやらクィンランの50年来の"捜し物"らしいのだ。そんなジミーと、エセルはベルファストへ旅立つ。運命の愛に決着をつけるために......。


『監督インタビュー(抜粋)』
 愛や思いやり、共感や包容力というものが、今日の私たちには欠如しがちです。この物語は、愛について、忠誠について、そして友情について語り、それらが現代社会においていかに大切なものかということを示しています。

 そのような価値観が、人々の生活に望みを与えるはずです。また、私は、2004年のスマトラ島沖地震で娘と孫娘を失い、この映画の主人公同様に愛する人を失う辛さを経験しました。いくら時間がたってもその辛さは解消できませんが、私は人生を前向きに生きることでその事実を受け入れることとしました。この映画ではまさにこのことについて描いています。

 私の望みは、観客のみなさんがこのストーリーを見終えて映画館を出る時に、 「愛と笑いと思いやりの心があれば、人生をよりよいものにすることが出来る」と感じてくれることです。

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