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監督・脚本:ジュゼッペ・トルナトーレ
音楽:エンニオ・モリコーネ
キャスト:クセニア・ラパポルト、ミケーレ・プラチド、クラウディア・ジェリーニほか
9月15日(土)よりシネスイッチ銀座、新宿バルト9他にて全国順次ロードショー
公式サイト:題名のない子守唄
ベネット・ミラー監督来日記者会見に、"たなカポーティ"登場
 アドリア海から吹く風が頬に冷たい、北イタリア・トリエステ。

 目立たぬ地味な服に身を包み、長距離バスから降り立った女がひとり。思いつめた表情で街を歩く女は、やがて高級レジデンスに辿り着いた。

「どこかの部屋にメイドの仕事はないかしら?」

 そう話しかけられた初老の管理人は「生憎ないね」とそっけなく答えたが、再び女の顔を盗み見る。疲れた顔をしているが、その美しさは隠しようがなかった。

「共有部分の掃除ならあるよ」
管理人は女を建物の中に招き入れた。
「イレーナよ。よろしく」
「あんた、イタリア人じゃないね。どこから来たのかい?」………


てしない母性を宿した
すべての女性に捧げる 慈愛のミステリー

 イタリアの、とある都市に現われた女。名前はイレーナ。彼女がやってきた理由を、知る人は誰もいない。逃れられない過去、ひそやかな願い。裏窓から盗み見る向かいの家の灯り。イレーナは、裕福なアダケル夫婦と4歳の娘テアが暮らすその家のメイドとなった。何に復讐するのか、何を償おうとしているのか。執拗につけねらう忌まわしい男の影、テアとの間に生まれる、ほのかな愛情。そして、遂に起こる事件…。

 すべてが明らかになるラストに、涙が止まらない。


世界中が待ち望んだ  名匠トルナトーレ 最新作 !

 「ニュー・シネマ・パラダイス」で世界中を虜にした、イタリアの名匠ジュゼッペ・トルナトーレ監督が、「マレーナ」以来、実に6年ぶりに私たちの元に帰ってきました。

 久々の新作で彼が選んだ題材は、初めて女性を完全主役に据えた、愛と謎に満ちたミステリー。衝撃のオープニングから一瞬も目が離せないスリリングな物語は、観る者をラビリンスに誘い、エンディングに向かって、哀しくも美しい崇高なドラマへと昇華していきます。第一回ローマ国際映画祭プレミア上映後、場内を涙と喝采で包み込み、イタリアのアカデミー賞ともいうべきダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で最多12部門にノミネート!あなたもトルナトーレが紡ぎだす世界に、惑わされ、やがて胸を熱くさせることになるでしょう。


棘のある美しさ トリエステに響く マエストロ モリコーネの旋律

 トルナトーレが故郷シチリアを離れ、選んだ舞台は、その地に生まれた詩人サバに"棘のある美しさ"と詠われた、東欧と接する北イタリアの港町トリエステ。

 2007年アカデミー賞名誉賞を受賞した巨匠エンニオ・モリコーネのエモーショナルで円熟したスコアが、陰影に富んだロケーションと相まって、ミステリアスなムードを盛り上げます。モニカ・ベルッチに続いて、トルナトーレが抜擢したのはロシア出身の実力派女優クセニア・ラパポルト。

 哀しみの中に強さを秘めたヒロインを体当たりで演じています。ミケーレ・プラチド、アンヘラ・モリーナ、マルゲリータ・ブイ他、ヨーロッパ映画界屈指の俳優陣が脇を固め、最高のスタッフ、キャストが結集し、トルナトーレの新たなる代表作が、ここに誕生した。




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