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top pagemovie最新記者会見(バックナンバー)









『CHE・レッドカーペット・記者会見』
監督:スティーブン・ソダーバーグ
キャスト:ベニチオ・デル・トロ、デミアン・ビチル、フランカ・ポテンテ、カタリーナ・サンディノ・モレノ、 ジュリア・オーモンドほか
日時:フランス時間5月22日(木)13時
会場:カンヌ国際映画祭 記者会見場 パレ
出席者:スティーブン・ソダーバーグ監督、ベニチオ・デル・トロ、デミアン・ビチル、フランカ・ポテンテ、カタリーナ・サンディノ・モレノ、ジュリア・オーモンド、サンティアゴ・カブレラ、ホルセ・ペルゴリア
2009年全国拡大ロードショー
公式サイト:
CHE(未公開)



 第61回カンヌ国際映画祭にてキューバ革命の英雄チェ・ゲバラの半生を描いた大作「CHE」(原題)がコンペティション部門で公式上映された。

 上映に先立って行われたセレモニーには、本作の主演、プロデューサーを兼ねるベニチオ・デル・トロ、「トラフィック」でデル・トロとコンビを組みオスカーを獲得したスティーブン・ソダーバーグ監督がレッドカーペットに登場した。

 本作はキューバ革命時のゲバラの闘争を描く前編と、ゲバラがニューヨークの国連総会でキューバ主席として演説したところから描かれていく後編の二部構成からなる4時間28分の超大作。

 会場は2,300人の超満員の観客で埋め尽くされ、大盛況の中で上映はスタートした。第一部、第二部あわせて4時間28分という超大作になるため、一部と二部の間に、異例の休憩時間が設けられた。その際、カンヌ事務局の計らいで、観客にミネラルウォーターとキットカットが配られた。 本編上映中、デル・トロ演じるチェが最期を迎えるシーンでは、観客から悲鳴ともとれる声が上がっていた。

 上映終了後、6分間のスタンディングオベーションが起こる。デル・トロは拍手する観客に、ウィンクで応えていた。本編を見たジャーナリストたちからは「『地獄の黙示録』のような素晴らしい作品だった」という声もあがった。一方で、反ゲバラの団体が上映前に抗議運動を起こした。


『スティーブン・ソダーバーグ監督コメント』 
Q:この作品を撮った経緯について
A:私は元々キューバに強い興味を持っていたわけではなく、チェ・ゲバラという人物に強く惹かれていました。さらに、ラテンアメリカという土地は、今でも革命が起こりうる地だと私は思います。だからこそ今、この作品を撮る必要があると感じたのです。

Q:撮影に際して苦労したこと
A:Tシャツのプリントにもなる象徴的な存在、チェ・ゲバラを生身の人間として描くには苦労しました。実際に、生前のチェを知る人物に会ったり、彼に関する文献を読んだりして、チェ・ゲバラのキャラクターを再現していったのです。
 (ソダーバーグは早撮りという前振りがあった上で)実は第一部も第二部も、撮影時間が39日ずつしかありませんでした。撮影時間を凝縮するために、俳優たちには事前に「痩せてくること」「ヒゲを伸ばしてくること」「髪の毛を伸ばしてくること」をリクエストしていました。
・プロデューサーの発言:デル・トロは撮影前に7.5kg減、チェの親友カミロ役のサンティアゴは、15kg減で撮影に望んだのです

Q:前日のプレミア上映に関して
A:反ゲバラの団体が上映前に抗議運動をおこなっていました。チェが生涯かけておこなった武力闘争という暴力の部分に、この作品が十分触れていないのではないか、というのが理由だったようです。

Q:二部構成について 
A:当初は第二部となっている「Guerrilla」の構想を描くことから始まりました。ただ、この「Guerrilla」だけでは、チェの豊かな人間性を描ききれないと思い、「Guerrilla」以前のチェを描く「The Argentine」を作ったのです。これが二部構成になった理由です。

『ベニチオ・デル・トロ・コメント』 
Q:チェを演じたことについて
A:実は、元々チェ・ゲバラに対して強いイメージを持っていたわけではなかったのです。ただ、本屋で見た彼の笑顔の写真を見て以来、チェに惹かれるようになっていきました。チェを演じるに当たって私は、金のグローブをはめるように彼のことを丁寧に演じました。

Q:撮影秘話(カストロとの対面)について
A:撮影中、本物のカストロ氏に対面することができたのです。5分ほどでしたが。カストロ氏は、この映画のことを知っていて、しかも綿密なリサーチをおこなったうえで作られていることに大変喜んでくださいました。
(ここは監督のことば→)是非、カストロ氏にこの映画を見ていただいて、感想をうかがいたいですね。

『キューバ人俳優 ホルセ・ピルゴリアのコメント』 
Q:故郷キューバの歴史を描いた作品について
A:この作品は、キューバ人や、ラテンアメリカを非常に真摯に描いてくれています。この映画は、私たちにとって歴史的な作品となるでしょう。 

記者会見(動画)/(C)AFP



『ベニチオ・デル・トロ 最優秀男優賞受賞』

 5月25日、審査員全員一致でベニチオ・デル・トロを最優秀男優賞に選出した。授賞式でのベニチオ・デル・トロのコメントなど紹介。

 最優秀男優賞発表の瞬間、審査委員長のショーン・ペンから「ベニチオ・デル・トロ」の声が上がると、会場内の拍手が鳴り止まず、途中、中断させられ、ようやく止まったほどだった。審査員は全員、スタンディングオベーションで彼を迎え入れた。ショーン・ペンは「数少ない、審査員全員一致での受賞だった」と語った。

 ベニチオ・デル・トロは登壇後、感極まって言葉が出ず、しばらく沈黙した後、彼は語り始めた。

「ワイルド・バンチ(制作会社)とフランスのワーナー・ブラザースにまず、感謝の意を表したい。この映画を実現させるという僕の長年の夢をかなえてくれた。そして何より私はこの賞をチェ・ゲバラに捧げたい。そして、ソダーバーグとこの喜びを分かち合いたい。本作の撮影は非常にハードなものだったが、自分は俳優という仕事に専念することができた。それは、ソダーバーグ監督が全て支えてくれたからだ。」

 受賞発表後、受賞者が集まる写真撮影が行われたが、デニス・ホッパー、フェイ・ダナウェイ、 ミラ・ジョヴォヴィッチ、ショーン・ペンからひときわ熱い祝福を受けていた。それに応えるように、デル・トロはウィンクを連発していた。





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