ユナイテッド・シネマ 最新映画を自動更新でご紹介!
top pagemovie最新記者会見(バックナンバー)









『バットマン ビギンズ』
来日記者会見
監督:クリストファー・ノーラン
製作:チャールズ・ローブン
出演:クリスチャン・ベール、モーガン・フリーマン、リーアム・ニーソン、渡辺謙、ケイティ・ホームズ
ほか
日時:2005年5月30日(月)
会場:グランドハイアット六本木
出席者:チャールズ・ローブン(製作)、クリストファー・ノーラン(監督)、クリスチャン・ベール、モーガン・フリーマン、リーアム・ニーソン、渡辺謙、ケイティ・ホームズ
公式サイト・バットマン ビギンズ
ベネット・ミラー監督来日記者会見に、"たなカポーティ"登場
 あのヒーローの、知られざる誕生の秘密が明らかになる!超大作『バットマン ビギンズ』の来日記者会見に、豪華なキャストが勢ぞろいした。

 この映画が公開されるのは、なんと日本が一番先!記念すべきワールド・プレミアを前に、ゲストの皆さんがこの映画の魅力をたっぷりと語ってくれた。

Q:バットマンはアメリカを代表するヒーローですが、皆さんにとって、バットマンとはどのような存在でしたか?

ローブン氏:子供の頃はコミックを読むのが大好きで、自分がバットマンになりきっていました。今回、クリス(ベール)が演じるバットマンを見ながら、子供の頃のことを思い出しました。

ホームズ:私もコミックを読んで、テレビシリーズも見ていました。この作品に参加できて、本当に嬉しいし誇りに思っているわ。

渡辺:僕は日本のヒーローものを見て育ってきましたが、これこそアメリカのヒーローという、日本にはないかっこよさを感じました。

ニーソン:少年時代はアイルランドで育ったが、バットマンは少し怖い存在だった。バットマンには超自然能力がないので、正直、僕にとってヒーローではなかったんだ。僕のヒーローはスーパーマンだった。

フリーマン:私が子供の頃、バットマンはスーパー・ヒーローのひとりで、成長するにつれて一番好きなヒーローになった。それは彼には超自然能力が無いからこそで、普通の人間がトレーニングによって強くなって闘うわけなので、そこが好きなところだね。

ベール(以下CB):僕は、あまり漫画を読んだ経験がなくて、テレビでバットマンを見ていたけれど、僕の当時のヒーローは父親でした。

ノーラン監督(以下CN):5歳くらいのときにテレビで見て、イマジネーションをかきたてる存在だった。もちろんスーパーマンも、ジェームズ・ボンドも僕にとってヒーローだった。でも、バットマンには驚異の力がなく、より人間的で、複雑なもの、ネガティブなものも持っている。自分の中の悪魔をポジティブなものに変身させているところは、とても興味深いし共感できると思う。

Q:監督は、ティム・バートンが監督した作品を新しくするうえで、プレッシャーを感じましたか?

ノーラン監督:ティム・バートンの作品はヴィジュアル的に非常に面白いけれど、僕がコミックから感じていたバットマンのストーリーを、充分に描いているとは思えなかった。僕は新しい見方で作りたいと思っていたし、キャラクターも僕自身の解釈で描きたいと思っていたんだ。

Q:渡辺謙さん、ラーズ・アル・グールの役作りで力を入れた点を教えてください。

渡辺:僕らにとってのヒーローは白ですが、バットマンは黒の、ダークな世界。僕の演じるラーズ・アル・グールは、人間の持っている悪、闇の部分がうまく脚本の中に現されていたので、僕自身の持っている闇や苦しみが乗っかればいいな、と思いました。ノーラン監督も自由を与えてくれて、のびのびと、暗闇と明るさを行ったり来たりできた気がします。

Q:ベールさんは、4人目のバットマンを演じる俳優となりますが、他の3人のバットマンをどうとらえ、自分自身のバットマンを作り上げたのですか?

ベール:もちろん、これまでのバットマンを見たけれど、必ずしも興味深いと思えるものではなかった。今回、それを土台に役作りをすることは無かったよ。これは、僕たちの新しい作品だと考えていたし、原作から得るものだけで役作りをした。バットマンは人に恐怖心を与えるキャラクターで、ダークなものを持っている。彼の行動は、闇の動機に基づいているし、自分の中に怒りを感じている。でも、彼が悪になる線を越えないよう、一歩手前で止まって、自愛に満ちていた父親の心を受け継ぐように演じた。これはバットマン誕生の物語だから、以前のバットマンはすべて心から追い出して、新しいものを作ったんだ。

Q:ベールさんとリーアムさんは、アクションシーンが素晴らしかったのですが、演じていて大変だったことは?ベールさんは、バットマン・スーツの着心地はいかがでしたか?

ベール:確かにあれは、汗をかくし頭痛もするよ。でも、そんなことは小さな問題と思えるくらいに素晴らしい体験だった。これまでのバットマン・スーツを参考にして、それに改良を加え、重量も軽くなっている。そして、このスーツに合うような闘いのスタイルも作っていった。だから動きやすいんだ。バットマン・スーツは、バットマンには欠くことのできないものだし、今までは見せ掛けだけのものが多く登場したけど、今回はすべてが機能性を備えている。7ヶ月スーツを着て撮影したけれど、どんな素晴らしい絵になるか想像できたから、乗り切れたんだ。

ニーソン:今思い出したけど、列車の中で2人が闘うシーンで、僕は初めてクリスがバットマン・スーツを着た姿を見たんだ。本当に驚異に見えたよ。とても暑い日で、テイクが終わるたびに、手袋に空いた穴から汗が水のように流れていて、それを見て本当に彼を尊敬したよ。

Q:出演者のみなさんは、演じたキャラクターの魅力はどこにあると思いますか?思い出すシーンなどはありますか?

ホームズ:私がレイチェル役に惹かれたのは、芯の強いところ。すごく理想主義者でもあり、尊敬に値すると思ったわ。彼女とブルースの関係が大好き。彼女は時にブルースにきつく当たるけれど、最終的にバットマンに救われる。自分が強く、一番だと思っていても、時には誰かに助けられるのだ、ということを証明していて、演じていてとても楽しかったの。私自身、女性的な強さを兼ね備えていると思っているから、演じられてとても嬉しいわ。

渡辺:映画の中にたくさんの爆発があります。僕が動いたら、そこにホコリが落ちてくるというシーンを何度も撮りましたが、一度タイミングが合わなくて、頭の上にホコリをかぶったときがあって、スペシャル・エフェクトのクルーとは仲良くしておかなくちゃ、と思いました。

ニーソン:僕は、ほとんど映画で悪役をやったことが無くて、今回は悪役を演じるチャンスだったから、それが役を受けた一番の理由なんだ。この役の魅力は、本来は善から始まっていること。それがだんだんと自分が独裁者的になり、悪になってしまった。でも、もともとは善から始まっている、というところが魅力だ。

フリーマン:私はこれまで、メジャーな大作映画に出たことはない。『バットマン』も『スーパーマン』も、『スパイダーマン』も『スターウォーズ』にも出たことはないけれど、『スターウォーズ』でオビ=ワンを演じたイギリスの名優、アレック・ギネスが、あの1本でそれまで撮った映画すべてよりも稼いだ、というのを聞いて、今度は僕の番だと思ったんでね(笑)。

ベール:ブルースの魅力は、何かにとり憑かれているようなところ。彼は、子供の頃の被った悲劇を大人になっても引きずっていて、心の中には悪魔もいて葛藤している。別人の形を使ってそれを浄化していこう、という発想だ。その思い込みの激しさや執念が興味深いと思う。目的を達するためには、犠牲を払ってもかまわない。両親への愛のため、また悪へ正義の槌を下すために、必死になって、自分を捨てて進んでいくという一途さが興味を引かれた点だ。

Q:この作品の中にはバットマン・スーツやバットマン・カーの由来が登場し、大きな会社の無能な制度も描かれますが、ノーラン監督は、これらを描いたポイントを教えてください。

ノーラン監督:バットマンには超人的パワーは無いけれど、もしも彼にあるとするならば、それは彼の財力だ。財力は使い方によって悪に結びつく。その例が、会社を乗っ取ろうとする実業家に上げられるが、その反面ブルースは、財力は責任を持って使えばいい方向へ使われる、と証明しているのではないだろうか。彼は心に怒りや悲劇があるが、自分の持つ富に責任を感じ、ポジティブに使おうとする。財力というパワーがもつ可能性を示しているんだ。





ワーナー・マイカル・シネマズ>
Copyright (C) 2012 Archinet Japan. All rights reserved.