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 最新の薄型ディスプレイを紹介する国際展「Display2008(第4回 国際フラットパネルディスプレイ展)」が4月16日から18日まで東京ビックサイトで行われた。なお、フラットパネルディスプレイの展示会「ファインテック・ジャパン」も同時開催された。




 最初に足を運んだのはソニーのブース。同社は、昨年の12月に初の一般向け有機ELテレビ「XEL-1」(11型)を発表したが、その段階の有機ELの厚さは0.3m。今回は、それに続いて、薄さ0.2mmの3.5型有機ELパネル、27型の有機ELテレビなどを参考出品していた。

 ソニーは、1994年に当時の中央研究所で有機材料の研究を開始して以来、有機ELの実用化を目指した開発に取り組み、2004年には小型フルカラー有機ELパネルの量産化およびモバイル商品への搭載をいち早く実現した。

 さらにその後は有機ELを次世代テレビ向けの重要なディスプレイデバイスと位置づけ、研究開発を加速。その10数年間、パネルの輝度、色再現性などを向上させる独自技術「Super Top Emission(スーパートップエミッション)」などのパネル関連技術、また小型パネル量産の経験で培った製造技術など多くの要素技術を蓄積し、2007年9月には「XEL-1」に搭載の自社開発有機ELパネル「オーガニックパネル」の量産開始に至った。

 「XEL-1」の商品設計・製造に際しては、トリニトロン以来のテレビ事業で培った高画質技術や、モバイル商品の開発で培った高密度実装技術など、ソニーが保有する様々な技術を結集。その結果、「XEL-1」では世界初※の有機ELテレビに相応しい、先進的な造形と未体験の高画質を実現した。

ソニー・有機ELホームページ




 次に向かったのはディプレイ上に3次元立体画像を映し出す「3D立体ディスプレイ」のコーナー。米国ニューサイト・コーポレーションが57インチと大型の3Dディスプレイを展示していた。

 ニューヨークに拠点をもつニューサイト・コーポレーションは3D立体ディスプレイ事業を展開している企業。同社のホームページなどによると、3D立体ディスプレイは広告分野でのプレゼンテーションツール、医療分野での診療支援ツールなどへの援用が想定されているが、今後は一般家庭向けへの展開も強化するとのこと。

 同社の3D立体ディスプレイの最大の特色は「裸眼」で3次元映像が見られる点。どのようにして「裸眼」での3次元視認が可能なのかを聞いてみた。

 表示対象を八分割するスリットがディスプレイに設けられており、それぞれのスリットの表示をリアルタイムで「ずらす」ことで発生するのが視差。具体的には、この視差を右目と左目で認識することで3次元映像として視認できる。

 3次元の映像コンテンツをどのように作成のだろうか。同社のブースには、そのためのツールも展示されていた。2次元の映像に独自の深度データを付加し、3次元映像へ変換するツールだ。

ニューサイト・コーポレーション(英文)
http://www.newsight.com/


リアルタイム2D/3D変換(イメージ)
 ビクターも専用のメガネを使って視聴する同社独自の3次元ディスプレイを展示していた。

 特殊なリアルタイム信号処理で、従来の2D高精細映像を擬似的な3D映像に変換している。「遠近法的なシーン構造推定と視覚心理学的知見の融合」に基づく奥行き感のある擬似立体映像生成技術を採用している。

ビクター報道資料




 電子ペーパーも技術革新が続いている。ブリヂストンでは昨年の10月に発表したA3フルカラー電子ペーパーを二枚用いて新聞紙原寸サイズでのリアルタイム表示の実証実験を行っていた。

 このA3サイズ電子ペーパーは、表示エリアが435×326ミリ。4,096色の表示が可能で。解像度は75dpi。ガラス基板を使っており、パネルの厚さは1.45ミリ。

 折り曲げ可能なフレキシブルタイプは、厚さ0.29ミリの8インチフルカラータイプを実現しており、反射型単純マトリクス式のフレキシブルフルカラータイプとしては世界最薄とのこと。表示エリアは162×121ミリ、4096色表示が可能。解像度は30dpi程度。

 折り曲げ可能な特徴を活かし、ロール状での連続生産技術の開発を進めおり、実現すればストダウンも可能で、街頭でのポップ広告ツールなど幅広い用途が考えられる。

ブリヂストン報道資料

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