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 北九州市とソニーと共同で小型電子機器の回収・リサイクル体制構築に向けた実証試験行うと発表した。

 この実証試験は、普及がめざましいデジタルカメラやビデオカメラ、ポータブル音楽プレーヤーなどの小型電子機器を回収し、そこに含まれる希少金属(レアメタル)などを回収、有効活用するというもの。北九州エコタウンにおいて非鉄金属のリサイクルを行っている日本磁力選鉱が事業パートナーとして参加し、希少金属(レアメタル)の回収から処理、再生までの総合的なリサイクルを実施する計画とのこと。この実証試験は2008年9月1日から実施される。

 なお、本掲載情報は北九州市とソニーの公開報道情報を出典としてまとめたもの。




 日本が最も得意とし、国際的にも強い産業競争力をもつ小型電子機器等の製造分野において、レアメタルを含む金属材料は必要不可欠であるのにも関わらず、その多くは輸入に頼っている。

 各メディアでも報じられているように、希少金属(レアメタル)の争奪戦が激化しており、それら材料の安定的な確保、代替材料の開発、さらにはリサイクルの仕組みとその技術開発が極めて重要な課題となっている。

 そのような状況下、不要となった小型電子機器のほとんどは個人が手元にもっていたり、また廃棄処理され、資源として回収されないままになっている。
 
 世界の環境首都を標榜し環境モデル都市に選定されている北九州市は、行政と民間企業が連携して小型電子機器回収の実証実験を率先して実践することは極めて有意義だと認識しているとのこと。

 グループ全体の環境方針である「ソニーグループ環境ビジョン」の下、持続可能な社会の実現に向け、環境負荷を低減するためのさまざまな活動を行っているソニーは、北九州市と共同で資源循環の試みに参加することは、地球環境のために意義深いことだと認識しているとのこと。

実験期間
・2008年9月1日(月)から2009年3月31日

事業主体(回収ボックス設置、収集運搬、リサイクル)
・ソニーによる民間回収(同市は助成金や市民PRなどについて協力)

回収対象となる小型電子機器
(1)小型電子機器(ソニーを含む全メーカー)
 デジタルカメラ、ビデオカメラ、ポータブル音楽プレーヤー(CD/MD/MP3/カセットテープ)、ポータブルテレビ、ポータブルDVDプレーヤー、ポータブルラジオ(通勤型)、小型ゲーム機、電子手帳・PDA・電子辞書、ICレコーダー
(2)付属品(ソニーを含む全メーカー)
 ACアダプター、コード・ケーブル類、ヘッドホン・イヤホン、メモリーカード類
充電器、リモコン

回収方法
・市内60か所に回収ボックスを設置し回収
・ホームセンター 23か所
・スーパーマーケット 29か所
・北九州市立大学  1か所
・小学校 各区1校(7モデル校)

事業費
・約2,200万円
この内、北九州市環境未来技術開発助成制度(社会システム分野)として200万円を北九州市が助成。

実証内容
 北九州市と小型電子機器等を製造するメーカーであるソニーが連携して実施。継続的な実施を前提として「回収→処理→再生」のリサイクルチェーン全体としての事業性の評価を行う。北九州エコタウンで非鉄金属のリサイクル事業を行っている日本磁力選鉱株式会社をパートナーとして実施する。

北九州市(関連ニュースリリース)
ソニー(関連ニュースリリース)
日本磁力選鉱株式会社

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