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 これを書いているのは2008年5月20日(火)。東京は昨晩からの雨風がやみ、日差しも出てきました。少しジメジメしています。もうすぐ梅雨です。

 梅雨の季節には毎年、あじさいを訪ねて鎌倉に行きます。鎌倉は東京から一時間弱。ちょっとした小旅行気分を味わえます。気分によって二つのコースを使います。

 新宿から小田急線の湘南急行で藤沢へ。そこから江ノ電で鎌倉へ。こちらは車窓から広々と海への眺望が開け、鎌倉に来たな〜とほっとします。
 JRの新宿湘南ラインで、鎌倉に入ります。大船を過ぎると、短いトンネルがあり、北鎌倉。そこまで着くと、もう鎌倉の匂いがします。

小田急電鉄/おとくな切符
 江ノ島・鎌倉フリーパスなど
JR東日本




昨年の長谷寺のあじさい
 鎌倉にはあじさいの名所が沢山ありますが、必ず訪ねるのが長谷寺です。

 藤沢からの江ノ電コースでは、鎌倉に着く前に長谷で降ります。あの大仏がある駅です。駅から10分ほど歩くと、長谷寺に着きます。

 長谷寺のあじさいは由比ヶ浜の海が見える見晴台に続く階段の両側に植えられています。

 以前、訪ねた時にお寺の方に聞いたのですが、花を見る人の目線の高さで綺麗にあじさいを剪定し、しかも来年の花の高さを考えて調整しているそうです。そんな心配りからあじさいの花ごしに見る海が最高です。

江ノ島電鉄:江ノ電散策まっぷ 長谷駅

 あじさい=紫陽花の花言葉は対照的なものがいくつかあります。例えば「ひたむきな愛」と「移り気」。「ひたむきな愛」は想像しにくいのですが、「移り気」はとてもよくわかります。次々と色を変えていくからでしょう。

 色を変えていくだけではありません。特に季節の終わり頃には、その変化は濃淡が微妙に混ざり合ったグラデーションとなって、妖艶にさえ感じられます。

 鎌倉は誰もが気軽に訪れ、小旅行気分を味わえ、デートにもピッタリの街ですが、その歴史を知ると、実は妖艶で、血なまぐさいところです。京都の朝廷権力から距離をとり、武家政権を成立させた街。何よりも「引き籠もり」に最適な自然の要塞でした。

 かつて鎌倉に入るためには、切り通しを通らなければなりませんでした。そこは昼間でも暗く、所々には古い墓所もあります。まとわりつくような湿気が感じられ、霊気も漂っているようです。

 冷徹な政治権力から使い捨てられた義経。夫である頼朝亡き後、その政治権力の確立にしゃにむに立ち向かい、頼家、実朝と実子さえも失った政子。そして、その背後には、歴史の流れに翻弄された多くの無名の人々。鎌倉を訪ねると、そんな歴史に思いが至ります。




 何度も何度もバラエティー番組で紹介されているお店「アマルフィイ デラセーラ」。平日に行っても若いカップルばかりで、独り身では気恥ずかしくなりますが、その眺望と心地よい潮風に惹かれて行ってしまうお店です。

 初めての場合は、少しわかりにくいかもしれません。長谷から四つ藤沢よりに戻った七里ヶ浜で降ります。藤沢に向かって歩くと、右手に急な階段があります。そこを登っていくと「アマルフィイ デラセーラ」です。

 ここは梅雨の季節ではなく、からっと晴れる季節がお奨めです。夏には海が見える席からは眼下にサーフィンを楽しむ人が見えますし、空気が澄んだ秋には、手が届くような近さで江ノ島が見えます。

 料理は地の新鮮な魚介類を使ったイタリアン。でも、いつも頼むのはピッツァ。平日なら、読みたい本でも持って、ちょっと長居します。

アマルフィイ デラセーラ(amalfi DELLA SERA)
・住所:鎌倉市七里ヶ浜1-5-10
・電話:0120-133-991
・平日:11時〜20時30分/土・日祝祭日:11時〜21時
・季節、天候により変更となる場合があるそうです

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